作家紹介

日展作家 司辻 光男

850年の歴史を持つ越前焼の技術を、次の世代に伝えていくきかっけになればいいと思う。

これまでにも、越前焼の窯元で盆栽の鉢植えをつくった人はいました。しかし、盆栽と鉢植え、デザインが一体になったものをつくったことはなかったと思うんです。そして今回、盆栽デザイナーの方やデザイナーさんたちと、お互いの技術を持ち寄って一緒に盆栽をつくりあげることができて、本当にいい経験になりました。焼物の仕事はだいたい1ヵ月スパンの仕事が多いのですが、皆さんと1年かけてじっくりと取り組むことができたのは本当に幸せでした。そして、これをきっかけとして新たに伝統の世界にチャレンジする人が出てきてくれればいいなぁと思っています。立ち止まったままでは、何も新しいものは創り出せないですから。

日展作家 司辻 光男

profile

司辻 光男 (かさつじ みつお)

昭和52年 第9回日展 初入選 以来17回入選。
平成4年第30回日本現代工芸美術展出品作「叩き文"器"」がドイツ、フランクフルト工芸美術館主催の
「伝統と前衛"今日の日本の工芸"」選抜出品される。
平成7年第27回日展出品作「兆し」が特選を受賞する。
平成12年第32回日展出品作「秋嶺」が2回目の特選を受賞し、第34回日展委嘱出品。
平成17年第37回日展審査員。
平成18年日展会員。
平成22年第42回日展審査員。
平成22年福井県文化賞受賞。

盆栽デザイナー 下村 禎勝

越前焼の鉢に植えた途端、木の魅力がさらに、ぐっと生きてくるんです。

これまでの盆栽鉢とは、色も形もちがうRe:BON BONSAIの鉢植え。今までの飾り方で植えると木が器に負けてしまうので、生け花のような"間"を意識した生け方を考えて、木を植えています。また木も、この器を使うことで魅力がぐっと増して、ちがう木に生まれ変わったように見えるんです。Re:BON BONSAIは、室内で飾っていただくことを想定して、手軽な盆栽として開発しましたが、水をあげて、枝を整えるなど、ある程度の世話をしなければいけません。でも愛情を注ぐことで、盆栽に愛着がわき、その人の想いがこもった盆栽になるんです。そしてこの手間をかけることこそが盆栽の面白さだと思います。

盆栽デザイナー 下村 禎勝

profile

下村 禎勝 (しもむら よしかつ)

平成20年日本小品盆栽組合加入。
平成21年には日本小品盆栽組合理事を務める。
平成23年より日本小品盆栽組合常任理事、日本小品盆栽組合北陸支部支部長を務め、
公益社団法人全日本小品盆栽協定認定講師を務める。

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